公務員のタスクマネジメント推進室

個人でもできる働き方改革!

公務員の仕事術 その5〜 最初に集めないことの危険と無駄

抱えている仕事を、

「ToDoリスト」として書いておく人は多いでしょう。

とても賢明です。

 

ただし、そのToDoリストは、

いろいろな場所に散らばっていることも、

また多いと思います。

 

スケジュール手帳、デスクトップ、デスクマット、手の甲、書類置き・・・。

付箋紙や書き込んだ「ToDoリスト」が、

いろいろなところにありますね。

僕も以前は、あらゆるところに付箋だらけの状態でした。

 

 

 

このようにToDoリストがバラバラな位置に置かれている状態だと、

優先順位を検討する時に、

検討対象から漏れるToDoがどうしても出てきてしまいます。

 

 

80%の把握で決めた優先順位は、

あくまで80%の中での優先順位です。

残り20%の中に、

超最優先のタスクが残っているかもしれませんよね。

 

 

だから、抱えているすべてのToDoリストを

まず集めてからでないと、

正しい優先順位が決められません。

 

 

 

集める中には、ToDoリストになる前の、

ただの情報・ただの書類でしかないもの

もたくさんあります。

 

これから、ToDoリストになるのか、

ゴミ箱にいくのか、

ファイルに綴じられるのか、

カレンダーに書いて終わりなのか、

そういうことが、まだ未判断の情報・書類もあります。

 

 

それらもやはり、

まず「集める」ことで分かるものです。

 

 

今後、やるべきものなのか、

保存しておけばいいものなのか、

上司に確認しないといけないことなのか、

捨てちゃっていいものなのか。

 

それらが未判断であることが、

もっとも問題になるのです。

 

 

どのような問題かというと、

・ほうっておくことで、市民や業者さんに迷惑がかかってしまう、やらなければいけない業務が隠れている可能性があること。

これはいけませんよね。かなりダメです。

 

そして、

・なんの判断もせずに、とりあえず置いておいたがために、ずっとなんとなく気になっている。時間やエネルギーの無駄遣いをしている可能性があること。

 

 

これらの問題を防ぐためにも、

まず第一フェーズとして、

すべてを集める、というステップが大事なのです。

公務員仕事術〜その4 正確な優先順位は全体を見わたすことで決められる


前回の記事では、タスク管理の全体像について見てみました。

 

全体像の中で、ゴールとなるのは「実行する」の部分です。

実行してこそ、市民の課題が解決しますし、社会が良くなります。

 

そして、実行に大事なのは優先順位です。

時間は有限ですし、待っている相手もいますからね。

 

優先順位の低い仕事を先に終わらせてしまい、

優先順位の高い仕事が期限に間に合わなかった。。。

 

そのような状態は、避けたいです。

 

 

今回は、この優先順位を「正確に」認識することに着目します。

 

優先順位を「正確に」つけるには、

まず、抱えているすべての業務を把握することから始まるはずです。

 

なぜなら、もし把握してない業務があれば、

それは優先順位づけの対象から外れてしまうからです。

 

もし10分の6しか把握していない状態で優先順位を決めたとしても、

残りの10分の4の中に、最優先の仕事があるかもしれません。

10分の8でも、10分の9でも、同じことです。

そもそも比較対象に入ってない業務があるのに、

それで優先順位をつけたとしたって、

正確な優先順位と言うことはできません。

 

 

私たちは、きちんとした優先順位をつけたいですよね。

 

だからそのためには、まず

「抱えているすべての仕事を把握する」

ということからスタートするのです。

 

だから全体像の中でも最初に位置付けられているのが、

 

集める

 

というフェーズになります。

公務員仕事術〜その3 仕事が自動的にうまく回るための全体図

<個別最適>と<全体最適>という言葉があります。

 

 

<個別の最適>だけを求めていくと、

その部分だけ見ればたしかに最適に効率化されている。

でも全体で見たらけっこうぶかっこうで、非効率で、

とても最適とは言えない状態になっている。

 

個別最適と全体最適の問題は、

そのように現れてきます。

 

 

個別にこだわるあまり、

全体としては苦労しているということにならないよう、

まずは全体の様子を見ておきたいと思います。

 

 

 

それが、この図です。

仕事や情報という”水”が、

どのように流れ込み、

設置された水路に従って流れゆき、

どこに流れ落ちていくのか。

 

かなり簡略化したものです。

 

 

「集める」「整理する」「実行する」というフェーズに分け、

それを順番に流していくことがとても大事です。

 

 

一つ一つのフェーズにこだわることは必要ですが、

それが全体的に”いい感じ”に回る状態を目指しましょう。

公務員仕事術〜その2 タスクマネジメントで設置する「水路」

僕の提案するタスクマネジメントは、

”穏やかな水面のようなこころ”

で居られることをもっとも重視しています。

 

ダイナミックに変わっていく世の中に身をおきながら、

それでも穏やかなこころでいることは、

容易なことではありません。

 

でも、とても大切なことです。

平穏な心は、幸せに働くうえで、

とても大切なことなのです。

 

 

穏やかなこころでいるためには、

さまざまな変化に頻繁に揺さぶられるこころを、

守ってくれる何かが必要です。

 

 

僕の提案するタスクマネジメントは、

揺さぶりを軽減します。

荒ぶる海をわたる舟のもつ「碇(いかり)」

の役割を果たしてくれることでしょう。

 

 

 

環境の変化にも動じないものは、

「仕組み」です。

 

「荒ぶる仕事をこなすための仕組み」

これが、がっちりしていると、

押し寄せてくる業務に対して、

半ば自然と、

適当な場所に仕分けされていく感覚を得られます。

 

あたかも、大量に流れ込んでくる水に対して、

あらかじめ設置された水路に

流れ込んでいくイメージです。

 

 

では、どのような水路を

設置しておくといいのか。

 

それを次回の記事で書いていきます。

公務員仕事術〜その1 なぜ公務員に仕事術が必要なのか


公務員の仕事は、

「市民の要請に応える」というものです。

 

「市民の要請・困りごと」に対して、

いろいろな部署を設置し、

もっとも適切な部署で対応していきます。

 

その一員が、あなたです。

 

 

 

「市民の要請・困りごと」というのは、

一定ではありません。

住んでる人も変わるし、

社会環境も変わるので、

公務員が対応すべきことも変わっていきます。

 

地域の人の動きが多ければ多いほど、

社会環境の動きが多ければ多いほど、

とうぜん公務員に求められるものも

どんどん変化していくのです。

 

そのような中で、

 

今までのやり方

 

これが、いつまで通用するでしょうか。

 

 

たしかに今までのやり方であっても、

職場はなんとかなるかもしれません。

新しいやり方を試す人がどこかにいるし、

管理職がどうにかするし、

そうやって誰かが責任をもって対処するわけです。

 

 

そうですよね?

 

 

ただし、僕は、

「どうせ給与は保障されてるし、

多少は嫌な顔されるかもしれないけど、

わざわざ新しいやり方へ変えていくつもりはないね」

という人を応援しようとは思っていません。

 

僕の発信によって支えたい人は、

そういう人ではないのです。

 

 

 

法律も変わる。

売られる商品も変わる。

サービスも変わる。

価値観も変わる。

 

 

そのような時代のうねりの中で、

なんとか自分のもてる力を発揮し、

少なからず自分の腕に磨きをかけ、

公務員として最大限の役割を果たしていきたい。

 

公務員としての仕事も、

けっこう面白いじゃないか。

 

 

 

そのような人の応援をしたいと思っているのです。

 

職員のお子さんの保育園がコロナで休園になっても現場を回し続ける

にわか雨から逃げる人たちのイラスト

 

新型コロナウイルスが、感染力を上げているようです。

 

オミクロン変異型が流行してきてから、

身の回りで感染の影響を受ける職員が増えました。

 

職員自身が感染する例もありますし、

職員の家族が感染する例もありますし、

保育園の園児が感染したため、休園となって、親として仕事を休まざるを得ない例もあります。

 

ポコポコと、職場に穴が空く感じです。

 

 

 

それでも、市民の要請が減るわけではなく、

公務員としては、もちろん応えていかなければならない立場です。

 

 

 

職員が急に抜けてまず困るのが、

「今すぐやらなければならない仕事は何だろう?」

ということです。

これが分からない状態だと、デスクの資料を見てみて、

いちいち判断しないといけません。

 

そもそも、仕事で使う資料が、

デスクに全て収まっているのかすら不安な職員もいます。

 

 

 

仕事の資料が、他人から見ても分かりやすく整えてあるかどうか?

 

これを意識して資料が整理されていると、とても助かります。

 

 

 

ポコポコと職員が不在になってしまう状況です。

急に数日間いなくなったとしても、

それでも職場を回すことができるように、

「仕事の資料は、他人から見ても分かりやすく整えておく」

ということを、仕事の基本にしましょう。

年度末や年度始めを迎えた今、業務の<ログ>の重要性を痛感してます

 

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そのままのうどん


4月を迎え、今年度もスタートしましたね。

みなさまの職場でも、職員が異動したり、

座席が変更になったりしたことでしょう。

 

職場が変わらなくても、役割分担が変わったりして、

新しい仕事に取り組み始めている方もいらっしゃるかと思います。

 

 

 

私の場合は、職場の異動は、ありませんでした。

役割も変わらないので、去年と同じような業務をすればいいことに安心をしました。

 

 

 

でも・・・さ、

 

 

去年も間違いなくやったはずなのに、

どのようにやればいいか分からない仕事がかなりあって、

あきれてしまっています。あ〜自分に。

 

 

頭のどこかでうっすらと、

「これって、去年もやったよな。やった、やった。たしかに苦労したわ。」

「でも、どうやればいいのか、もう忘れちった。」

とぼやきながら、また今回も手際の悪い仕事をしているのです。

 

 

 

年度末・年度始めは、とても忙しいから、

もう必死ですよ。やるべきことをこなすのに。

 

あつあつのごはんは、ふうふうしながらやっとこさ食べ切るしかないじゃないですか。

そして、喉元を過ぎれば、忘れるんです。

そういうもんです、人間は。

 

 

 

つくづく思いました。

忙しいのは仕方ない。こなすだけがせいいっぱいなのも仕方ない。

 

だからせめてできることは、

 

やったことを、ただそのままログ(記録)しておくこと。

 

これなら、できる。

なんの工夫もいりません。

立派な様式もいりません。

ただ、「◯月◯日 ◯◯をした」と、やったことを残しておくだけです。

 

 

それだけで、

次にやる時、失敗がおそろしく減ることになるのは知っています。

 

 

 

今年こそは、

やったことを、ただそのままログ(記録)する

ようにしています。

 

ログはそのまま、貴重な業務手順になります。

とても参考になります。お宝です。

 

来年度の新人さんには、お宝を残すんだ。