公務員のタスクマネジメント推進室

個人でもできる働き方改革!

集めるフェーズの「集める場所」5選

以前、タスク管理には、3つのフェーズがあることを説明いたしました。

 

shiningspringstyle.hatenablog.jp

 

①集める

②整理する

③実行する

 

の3つです。

 

 

今回は、「①集める」のフェーズを細かく見ていきたいと思います。

 

 

集めるフェーズとは

「集める」フェーズでは、いろいろな場所に散らばっている仕事上の資料を、特定のところに集めていきます。

 

ポイントとしては、

×「集めながら、作業する」ではなく、

○「集めるだけ」にする、

ということです。

 

集めることで、仕事の全体を把握することができます。

逆を言えば、集めきれないと、仕事が漏れてしまうということです。

集めながら作業をすると、どうしても時間が足りなくなって集めきれず、漏れが発生してしまうのですね。

 

だから、まずは集める=全体を把握する、ということに集中するのです。

 

 

集める場所

では、集める場所はどこなのか、いくつかご紹介いたします。

 

書類トレイ

公務員は、とても書類の多い職業です。

あっちこっちから書類が持ち込まれます。

 

おそらく、誰かに持ち込まれた書類から、

処理途中の書類、目を通す必要のない書類、

さまざまな状態の書類に囲まれているはずです。

 

さまざまな状態の書類が、場所が定まらずに置いてあるのは、

仕事に混乱をもたらす原因です。

 

この集めるフェーズでは、

どんな状態の書類でもいいから、

一つの書類トレイにぜんぶ集めるというステップを踏みます。

 

「いったん一箇所に集めてから、その次に分類する」というのは、

実は、お部屋の片付けでも有効な手段です。

 

さまざまな書類を一つの書類トレイに入れてしまうと、

「どの書類が入っているか、分からなくなってしまう」

「大事な書類が、埋もれてしまう」

などの心配が出てくるかもしれません。

でも大丈夫です。次のステップで「整理する」をやりますから。

 

このステップで恐れるのは「漏れがある」ということだけです。

漏れがないことによる精神的な安心感、仕事への信頼感は、絶大な効果があると余っています。

漏れがないように、すべての書類を書類トレイに集めます。

その後に、整理をしていきます。

 

さあ、書類は、いったん、一つの書類トレイに集めてみましょう。

 

 

ノートfromデスク周り

仕事に必要な情報は、書類という形だけではありません。

同僚から言われたこと、電話で受けたこと、考えたいこと、

そのような形の情報もあります。

書類がある程度形の整った情報だとすれば、

ノートで扱いたいのは、断片的な情報です。

 

机の周りには、たくさんのメモ用紙や付箋紙が貼ってありませんか?

それらは、1冊のノートに貼り付けます。

先ほどの「書類トレイ」と似たイメージです。

断片的な情報が、すべて1冊のノートに集まる感じです。

 

ノートは、2冊3冊と使い分けることはしません。

1冊のノートに特定します。

1冊にするからこそ、漏れがなく断片的な情報を集められるのです。

 

相談を受けたら、このノートに書く。

電話を受けたら、このノートに書く。

メモをもらったら、このノートに貼る。

付箋紙を貼られたら、このノートに貼る。

断片的な情報を、1冊のノートに集めます。

 

もちろん、多種多様な情報がノートに集まってきますので、

次のステップで整理していきます。

 

集めるフェーズでは、整理することは考えません。

漏れがないように集めることが、最も重要な視点です。

 

 

収集箱フォルダ @パソコンのデスクトップ

「デスクトップ」と言えば、机(デスク)の上(トップ)ですよね。

でもこれだけパソコンが普及してきていると、

デスクトップ=パソコン画面

という意味で使われるのが当たり前になっています。

 

そのイメージ通りに、

パソコン画面は、机の上と同じ「作業スペース」なのです。

 

となれば、机の書類に「書類トレイ」が必要だったように、

パソコンにもトレイが必要です。

ここでは、「収集箱フォルダ」と呼びます。

 

なにも特別なものではなく、「収集箱」と名付けたフォルダを一つ、

デスクトップ画面に作るだけです。

机における「書類トレイ」と同じ役割です。

 

パソコンのデスクトップ画面には、

たくさんの情報が溢れている可能性があります。

Ward文書、Excelデータ、PDFデータ、写真画像、ショートカットなど。

 

それらをどうすればいいかというと、もうお分かりかと思いますが、

収集箱フォルダにすべて移動して入れていきます。

 

そうするとどうなるかというと、

デスクトップ画面がからっぽになります。

収集箱フォルダだけが残ると思います。

 

これだけで、パソコンにおける集めるフェーズは終わりです。

簡単ですよね。

あとは、これからも出てくる未処理のデータなども、

とにかく最初は、収集箱フォルダに入れていくだけです。

 

整理するのは、次のステップです。

とにかく集めるフェーズでは、漏れのないように集めることだけが大事です。

 

 

受信箱  @Eメール

情報が散らばりやすい場所といえば、Eメールも代表的な場所です。

 

公務員は、自分の部署のメールだけでなく、庶務・総務からのメールも頻繁に届きます。大事なメールだけでなく、一応全員に送られたようなメールもあります。

 

Eメールは、何も設定しなくても「受信箱」のようなフォルダがあると思います。

受け取ったメールは、だいたいそこに入りますね。

 

問題は、大事なメールとそうでないメール、作業依頼のあるメールと作業済みのメール、とりあえず取っておいてあとで参照したいメールと捨ててもいいメールなどが、「受信箱」というフォルダの中で、ごちゃまぜになっているという事です。

 

Eメールの場合は、すでに初期設定として「受信箱」があるので、

受信箱ではないフォルダを設定する必要があります。

受信箱ではないフォルダがあることで、やっと本来の受信箱の役割が生きてくるのです。

 

この記事では、集めるフェーズを書きたいので、受信箱ではないフォルダの設定については、また別の記事に譲ります。

とりあえず、Eメールでは「受信箱」がある。

そこに、漏れなくメールが集まっている。

ということをご確認ください。

 

 

ノート from頭の中

集めるフェーズの最後に、意外なものに触れておきましょう。

それは、「頭の中」です。

 

紙の書類は目に見えます。

WordもPDFも、Eメールも目に見えます。

だから、気になりますし、集めることができます。

 

でも、もっとも散らかっていると言ってよいのが頭の中。

しかも、目に見えないので、やっかいです。

 

人間の脳はとても柔軟で、いろいろな刺激をキャッチしては、反応しているし、判断しています。

そうやって生き延びてきた生き物なのです。

 

その長所が、公務員職場では、デメリットになることもあります。

多くの書類、メール、電話、市民対応、脳が自動で判断するには、あまりにも多すぎる情報量なのです。

だから、頭の中が整理されず、常に何かが引っかかって、気になっていることになります。

 

公務員は、職場にいるだけで、勝手にモヤモヤしてしまう職種と言えるでしょう。

 

僕は、「頭がモヤモヤしている状態」がとても苦手です。

というか、嫌いです。

モヤモヤはイライラになりやすく、人間関係を悪くしてしまうことがあります。

また、新しい仕事を受けたくない気持ちになってしまいます。

いい仕事をするためには、モヤモヤ状態は避けたいんですよね。

 

では、どうすればよいかというと、頭の中のモヤモヤを「一つの場所にまとめる」という作業をすることになります。

具体的な行動としては、「モヤモヤしていることを、ノートに書き出す」ということです。

それが、「集める」というフェーズの作業です。

 

ノートに書き出す時間は、本当は30分とってもいいのですが、忙しい中なので、15分くらいはとりましょう。

頭の隅っこにあるものも書き出すほど、スッキリするし、漏れがなくなります。

 

書き出す際には、分類を意識する必要はありません。仕事かプライベートかすら、分ける必要はありません。

それでも大丈夫です。あとで、ちゃんと整理する時間をとってありますから。

それよりも今は、漏れがないようにノートに集めることが大事です。

 

 

この記事(集めるフェーズ)のまとめ

散らばっている資料は、なんのためにあるのか分からず、無駄に気になってしまったり、うっかり忘れてしまったりします。

いらないなら、いらない。

使うなら、使う。

保存するなら、保存する。

そう決めておきたいものです。

 

でもその前に、漏れなく集められていることが大事です。

 

書類トレイ、ノートfromデスク周り、収集箱フォルダ、受信箱@Eメール、ノートfrom頭の中・・・そのような、特定の場所に、資料を集めていきましょう。