公務員のタスクマネジメント推進室

個人でもできる働き方改革!

返事待ちのタスクはコスパが悪いので、別シートで管理する

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ToDoリストは、いくつかにカテゴリー化すると、大変使いやすくなります。

 

すでに記事でご紹介したのは、

  • メインリスト
  • スタンバイリスト
  • 返事待ちリスト
  • ルーティンリスト

の4つです。

 

shiningspringstyle.hatenablog.jp

 

今回はそのうち、返事待ちリストについて書きたいと思います。

 

 

コスパの悪い返事待ちタスク

私たちの業務は、自分だけで完結する仕事は、ほぼありません。

誰かから仕事をもらい、誰かへ確認し、依頼し、誰かへ受け渡すものばかりです。

 

そのため、仕事を投げた相手からの返事を待っているタスク、リアクション待ちのタスクは、どうしても発生することになります。

 

 

そのような、「返事を待っている状態のタスク」は、

コスパの悪いタスクです。

 

なぜって、返事を待つだけなので、自分で何ができるわけではありません。

自分で進めたくても、進められません。

でも、忘れてしまうと大変困ったことになります。

かといって、常に頭の片隅に置いておくのも、ワーキングメモリーの無駄遣い。

いや、覚えておくことは不可能と言っていいでしょう。

 

 

 

こういう時は、

返事待ちリスト

を作るのが、正解なのです。

 

 

 

画像に載せたとおり、私のある日の返事待ちリストは、12件でした。

とうてい覚えていられる数ではありません。

 

 

 

返事待ちリストの見返しタイミング

さらに言うと、

返事待ちリストに、タスクを書くだけで終わってしまっては、

忘れ去っているのと同じです。

 

 

私は、毎日一回、返事待ちリストを一回見るようにしています。

始業してすぐです。

返事待ちリストの中に、

起案の決裁待ちタスクがあれば、起案システムをのぞきにいきます。

依頼した質問の回答が遅ければ、催促の電話を入れるかどうか決めます。

そのように「今日やることリスト」(メインリスト)へ反映させていきます。

 

 

1日に、一回だけ見れば、あとはもう忘れてしまって大丈夫です。

明日、どうせまた見ますから。

 

 

返事待ちリストは、私のようにExcelで作ってもいいですし、

紙や付箋紙で作ってもいいです。

返事待ちリストというカテゴリーのToDoリストを作ってみてくださいね。

実行するフェーズにおける「行動の基点」

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整理するフェーズでは、メインリストというToDoリストを作りました。

そのメインリストが、あなたの行動の基点になります。

いつもそこに立ち返り、「次にやること」を確認するイメージです。

 

 

多様な情報が舞い込む職場では、

「次にやろうとしていたこと」が、あっという間に頭から吹き飛んでしまうことがよくあります。

突発的なことが立て続けに起これば、優先順位がよく分からなくなります。

 

 

しかし、行動の基点があることで、

行動のブレをなくすことができるのです。

行動のブレがなくなるということは、

振り回されず、心のブレがなくなり、

精神状態も安定するということです。

その行動の基点が、メインリストと呼ばれるものです。

 

 

メインリストでは、上から順にタスクを並べるのがルールです。

優先順位や時間帯によって、どのような順番で並べるのがよいか、ある程度決まってきます。

 

上から順にタスクを消化すればいいことが分かっていると、

「次に何をするか」「今日は何をすべきか」が明確になっています。

 

最適なタイミングで、

最適な手順で業務ができたら、

行動力が上がること間違いなしです。

 

 

 

この<実行する>フェーズでは、

行動の基点となるメインリストを作る時のポイントを中心に解説していきます。

 

 

 

 

メインリストとは

メインリストとは、ToDoリストの一種です。

私の提案するタスク管理では、メインリストと呼んでいます。

 

メインリストには、「今日やること」が書いてあります。

昨日のことも、明日のことも書きません。

いつかやりたいことも、やらなきゃいけないことも、書く場所は別になります。

 

メインリストに書かれているのは、「今日やること」だけです。

そういう役割にすることを決めます。

 

 

 

セクションに区切る

セクション、という言葉は聞き慣れないと思います。

 

メインリストで使うセクションとは、時間帯という意味です。

 

 

1日の従業時間を、8:30〜17:00とします。

8時間30分です。

 

この8時間30分を、どう使っていくか?

それを考えるには、自分の行動リズム、マイ・ペースを尊重する必要があります。

自分だけにしかない、快適な一日のリズムを尊重するのです。

 

リズムというのは、「波」です。

エネルギーやモチベーションが、高い時があれば、低い時もあります。

人間であれば、波はあるのです。

 

従業時間中において、

どの時間帯に最もエネルギッシュであり、

どの時間帯に最もウィークネスなのか。

それは、あなただけのリズムです。

 

であれば、

最も困難な仕事を、最もエネルギッシュな時間帯にあてたいですよね。

最も簡易な仕事を、最もウィークネスな時間帯にあてたいと思います。

 

そうやって、セクションごとの特徴を見出し、

セクションごとに仕事を割り振っていきます。

 

セクションをどのように区切っていくか。

最初は、2時間ごとに区切っていくのがいいでしょう。

例えば、

セクションA 8:30〜10:00

セクションB 10:00〜12:00

セクションC 12:00〜13:00(昼休憩)

セクションD 13:00〜15:00

セクションE 15:00〜17:00

というのが、標準的なモデルです。

ここから始めて、微調整していくのがいいでしょう。

 

マイ・ペースは、偉大です。

セクションで区切ることにより、自分だけのペースに安定化を図ります。

 

 

ルーティンをつくる

ルーティンとは、同じことの繰り返しです。

 

刺激や変化が好まれる時代において、同じことの繰り返しは、

日陰者の扱いを受けてきました。

 

いわく、

「ルーティンなんて、やってられないよ」

「ルーティンなんて、自分のやるべき仕事じゃない」

「ルーティンなんて、価値なんてない」

「ルーティンなんて・・・」

 

しかし、ルーティンの持つ効用を、見直すべきがきています。

 

ルーティンを制する者が、仕事を制し、職場を制する。

 

そう言っても過言ではないのです。

 

 

所要時間の見積もりをする

やりたいことは、多すぎます。

やらなきゃいけないことも、多すぎます。

 

今日やりたいことをToDoリストに詰め込むと、

間違いなくオーバーフローしてしまいます。

 

「今日だけじゃ、時間が足りなかった」という結果になるのです。

 

時間が足りないのはいいとしても、

「今日やるべきことが、できなかった」

という状態で終わると、困ってしまうのです。

 

だから、

「今日やるべきことが、できなかった」

を防ぎたいと思います。

 

 

そのための工夫は、

タスクが終わるまでの時間を見積もる

ということです。

 

 

あるタスクを終わらせるのに必要な時間は、5分。

別のあるタスクを終わらせるのに必要な時間は、12分。

 

そうやって、

ToDoリストに書かれたタスク一つ一つに見積もりを出しておくと、

ToDoリストに書かれたすべてのタスクが終わるのが、何時になるのかが分かります。

「今日やりたいタスクにかかる時間をすべて足したら、終わる時間が22時だった」

とか、よくあることです。

 

 

これは、別の視点から見るとこのような使い方ができます。

 

見積もり時間をすべて足したら、従事時間(8:30〜17:00の8時間半)の中に収まるようにする

 

というやり方です。

従事時間の中に収めようとするから、優先順位を絞り込もうとするのです。

従事時間を気にしなかったら、いくらでもタスクを詰め込んでしまうので、

トータルの従事時間「量」を意識することで、

タスクの「量」を絞り込むことができるのです。

 

また、子ども送迎や親の介護が必要な職員であれば、終わる時間を死守しなければなりません。

仮に、「今日は、子育てや介護を気にせずに仕事ができる日だ」という日があったとしても、余計なことをするわけにはいきません。

 

タスクの所要時間を見積もることで、

残業込みであろうと、定時上がりであろうと、

従事時間内に、優先順位の高いタスクを絞り込んで、組み立てることができる

という状態にすることができます。

 

 

ToDoリストを紙ベースで作成する場合は、

所要時間を見積もり、合計を出して調整することは、難しいでしょう。

この考え方は、ExcelやWebなどITツールを使うことを前提としています。

 

私の使っているTaskChuteというツールは、Excelを使ったものなので、

合計を出したり、所定の時間に納めたりするのは、得意分野です。

 

 

いつかやること(オープンリスト)

タスク管理術の界隈では、

クローズドリストとオープンリストという考え方が有名です。

 

クローズドリストというのは、”閉じている”ことが特徴です。

”閉じている”ために、追加されることはありません。

 

上記で説明してきたメインリストは、

実は、このクローズドリストを想定して作られたものです。

 

「今日やることは、これ」と決めて、あまり追加しないToDoリストだからです。

 

 

そのようなクローズドリストと対になって活躍するのが、オープンリストです。

”開いている”ToDoリストです。

 

”開いている”ので、いくらでもタスクを追加できます。

あれがやりたい、これがやりたい。

あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ。

いつかできたら、いいだろうなぁ。

そういうタスクの中は、とても実現可能性が低いものがあるでしょう。

「何を夢見てるんだ!」と叱られそうなタスクもあるでしょう。

 

だからと言って、なにも捨て去ることはありません。

いいじゃないですか、夢のあるタスク。

そういうものをメインリストに入れ込むと、おそらく手付かずに終わるでしょう。

そして、ただの邪魔者として消し込まれる運命です。

 

いやしかし、夢のあるタスク、いいじゃないですか。

楽しいじゃないですか。

ぜひとも、リストに残しておきましょう。

 

ただし、残しておくリストは、オープンリストです。

オープンリストという名前のToDoリストに、思いついたタスクはすべて詰め込んでおきます。

けして忘れないように。でも、登場しなくていい場面で、登場しないように。

 

オープンリストは、いくらでもタスクを詰め込んでいいものなので、

必然的に数が膨大になっていきます。

 

そのため、オープンリストに必要なのは、大雑把な優先順位です。

3〜4段階くらいの優先順位をつけておけば、それほど間違うことはありません。

 

私は、1週間ごとに優先順位を見直していますが、

優先順位をつけておくことで、「次は何をするべきか」が分かりやすいのです。

「今すぐできないけど、夢のあるタスク」は、第3優先か、第4優先くらいにしておくと、邪魔にならずに、でも忘れ去られずに、出番を待つことができます。

 

優先順位は、時間が経つと変わるものです。

いつの間にか、優先順位が下がるものもあれば、

以前はすぐやる必要はなかったのに、今はすぐやらなきゃいけないタスクも出てきます。

だから、優先順位の付け替えや、優先順位に沿った並び替えが、

サクッとできるツールが望まれます。

その面から見ても、Excelベースのツールは、とても相性がいいと思います。

 

 

 

返事待ち

ToDoリストとか、タスクとかいう名前がついていると、

「これからやるもの」というイメージが濃厚についています。

 

でも中には、リアクションを待っているというタスクが、けっこうあるものです。

 

ToDoリストの中に、

これからやるもの と

自分からやることはないんだけど、完了してるわけではなくて、返事とかリアクションを待っているもの とが混在していると、

けっこう混乱するものです。

私のタスク管理は、混乱している状態を、ひどく嫌います。

 

そこで、返事待ちのタスクは、返事待ちとしてストックしておくことにします。

「返事待ちリスト」というカテゴリーを作って、

リアクションを待っているタスクは、そこに逃しておくようにしましょう。

 

 

 

さいごに

タスク管理の仕組みは、「行動サポートツール」です。

 

仕事の行動をサポートしてくれるので、秘書のようなものと思っていただいてもかまいません。”頼もしい右腕”っていう存在です。

 

あなたのできること、あなたにしかできないことに、

集中するために、秘書がいます。

 

市長くらいにならないと秘書を召し抱えることはできませんが、

自分の好きなようにタスクマネジメントシステムを組み上げることはできます。

あたかも秘書であるかのような。

 

忙しいあなたには、秘書(=あなたの分身)が必要です。

日々、仕事の降りかかるあなたを、一歩引いた立場から見守ってくれる存在(=あなたの分身)が必要です。

 

さあ、遠慮せずに、秘書を育てましょう。

整理するフェーズの整理方法

仕事の実行力を上げる仕組みには、

3つのフェーズがあることをご紹介しました。

 

前回の記事では、最初の<集める>フェーズについて、

細かく触れていきましたね。

 

shiningspringstyle.hatenablog.jp

 

<集める>フェーズでの最優先事項は、

「漏れなく集めること」でした。

漏れのない安心感は、格別なものです。

 

 

さて今回は、

漏れなく集めた後の〈整理する>フェーズについて書いていきます。

 

 

 

なんのために整理するのか

集めたものを、なんのために整理するかと言えば、

「あなたが、行動しやすくなるように」

ということになります。

 

行動するためには、さまざまな障壁があって、

その壁を乗り越えながら進むのは、

思ったより容易ではありません。

 

整理するのは、

あなたが進みやすくするような地図を作る作業と言ってもいいです。

 

 

 

行動がしやすくなれば、

達成する成果も変わるでしょう。

 

行動がしやすくなれば、

多忙であっても安定します。

 

行動がしやすくなれば、

残業時間も、減らすことができます。

 

 

 

 

 

整理して収める場所

人が行動するには、「意味」が必要です。

なんのために、この仕事をするのか?

という意味が必要なのです。

 

行動に対して「意味」が明確であるほど、行動力が上がるということです。

 

 

逆に言えば、

意味も分からずやらせられる業務は、

モチベーションが上がりません。

なんのためにやるのか分からないToDoリストがいくら増えても、

エンジンはかかりません。

 

 

では、「意味」を感じるためには、どのようにしたらよいでしょうか?

 

「役割の与えられた箱」に収める

 

ということです。

 

 

 

情報・資料を役割の与えられた箱に収めるということは、

その情報が、なんのためにあるのか。

その情報は、どのような状態なのか。

を明確にしておくということになります。

 

 

ここが明確でないと、

大事な情報を見過ごしてしまったり、

大したことない資料をずっと机の上に置きっぱなしにしてしまったり、

モヤモヤと頭の隅に引っかかるノイズになったりして、

行動の妨げになってしまうんです。

 

 

 

役割の与えられた箱

 

すでに役割の与えられた箱であれば、「ここに入っているものは、◯◯のためにある」という整理がしやすいのです。

代表的な「役割の与えられた箱」をここで紹介しておきましょう。

 

カレンダー

一つ目は、カレンダーです。おなじみですね。

カレンダーの役割は、「予定の決まっているイベント」を書いておく

というものです。

 

<集めるフェーズ>で集めた情報のうち、「予定の決まっているイベント」はカレンダーに落とし込みましょう。

 

メモ用紙であれば、カレンダーに書き写したら、捨てていいですよね。

Eメールも、要らなくなります。

ノートに書いてあれば、カレンダーに書いた後は「×」印をつけておくと、処理済みだと分かりやすいです。「×」印の多いノートは、いいノートです(処理済みがされているという意味で)。

 

フラットファイル

フラットファイルは、これまたおなじみですね。

ドッチファイルもあると思いますが、ここではフラットファイルの名前だけ出しておきます。

 

「◯◯年度 健康診査」とか

「◯◯年度 土地評価額」とか

すでに用意されているファイルがあれば、そこに綴じ込みます。

 

これもまた「役割の与えられた箱」に収めるということになります。

 

クリアファイル

フラットファイルを作るまでもないけど、ある程度分けて置いておきたい。

そのような書類も、かなり多いです。

 

その場合は、クリアファイルを使います。

フラットファイルの背表紙にあたるものは、インデックスシールを貼れば、使いたい時に探しやすくなります。

 

インデックスシールと言っても、ちゃんとしたのを貼る必要はなくて、

大きめの付箋紙で充分です。

 

クリアファイルに収める書類は、ずっと保存しておくものよりも、処理が終われば不要になるものの方が多いと思います。

だから、インデックスシール(大きめの付箋紙)も、一時的なもので、どんどん貼り替えられていくイメージです。

 

アーカイブ(保存庫)

アーカイブという言葉は、聞き慣れないかもしれません。

保存庫、書庫、情報資料室といったような意味です。

情報や資料を、長期間置いておく場所を指します。

 

川の水が流れ着いた湖のようなイメージです。

 

しばらくは、使いそうにない。

でも捨てるわけにはいかない。とっておきたい。

 

そのような情報資料は、アーカイブという箱へ移しておきます。

 

アーカイブにはいくつか種類があって、すでに挙げられた「フラットファイル」「クリアファイル」も、アーカイブの役割をします。

その他のアーカイブを紹介します。

 

パソコンデータのアーカイブフォルダ

パソコンの中に、かなりの数のアーカイブデータがあると思います。

それらは、「アーカイブ」というフォルダを作って、そこに入れておきましょう。

いつまでもデスクトップ画面に貼り付けてあると、作業効率を落とすことになります。

フォルダ内は、検索をすれば情報が見つかりますので、「アーカイブ」フォルダの中は、あまり整理する必要はありません。

その代わり、検索しやすいタイトルをつけておきましょう。

もちろん、アーカイブフォルダの中に、さらにフォルダを作って整理しておいても大丈夫です。

 

Eメールのアーカイブフォルダ

Eメールにも、フォルダが作れます。

最初はだいたい「受信メール」のようなフォルダが設定されていて、そこに送られてきたメールがどんどん入ってきます。

 

読み終わったメールが「受信メール」フォルダに入りっぱなしだと、作業が必要なのか、捨てていいのか、取っておけばいいのか、よく分からなくなります。

 

そこで、取っておきたいメールについては、「アーカイブ」というフォルダを作って入れておきましょう。

メールもワード検索によって探すことができるので、細かくフォルダ分けする必要はありません。

 

ついでに言うと、Eメールで作っておきたいフォルダは、

・受信箱

アーカイブ

・あとで作業する

・削除

の4つがあれば充分です。

 

たったの4つでも、「アーカイブ」と「あとで作業する」を分けるところが、画期的に重要なのです。

イメージとしては、「アーカイブ」はフラットファイル。「あとで作業する」はクリアファイルに近いかもしれません。

 

クリアフォルダのアーカイブエリア

フラットファイルを作るまでもない書類は、クリアフォルダにインデックスをつけて整理するといいことを紹介いたしました。

そのクリアフォルダの中には、作業が終われば捨ててもいいものもあれば、いつまた使うか分からないので、取っておきたいものもあります。

 

そのため、アーカイブするためのクリアフォルダを置くエリアを、分けておきましょう。

使っては捨て、使っては捨て、という入れ替わりのあるクリアフォルダのエリアと、しばらくずっとそのまま置いてあるアーカイブのクリアフォルダのエリアに分かれていきます。

 

なんでも情報保存シート

なんでも情報保存シートって、なに!?と思われたでしょう。

これは、たった一枚のWordデータです。

 

このWordデータに、細切れの情報を、ひたすら追記していきます。

 

細切れの断片的な情報を、どこに保存しておこうか、悩むことはありませんか?

机の上に貼っておいたら、付箋まみれになってしまいます。

ノートに書いておいたら、使いたい時に探しきれません。

デスクマットの下に置いたら、変に目についてしまいます。

 

そこで、Wordなのです。

Wordは、検索機能がついています。

何百ページにわたる情報があったとしても、検索機能で、瞬時に情報を探し当てられるのです。

だから、一つのWordデータの中に、断片的な情報をてんこ盛りにすることができるのです。

 

ここでのポイントは、「困ったら、ここを探せばたいてい情報が見つかる」という状態にしておくことです。

つまり、付箋やノートなど、いろんなところに情報をバラバラにしないで、このWordの中に集約しておくということです。

「困ったときは、ここを覗くと、情報が見つかる」

この状態にしておくことが、効率的であり、安心なのです。

 

Wordの中は、一切の整理は要りません。

でも、検索する時のキーワードはくっつけておくと、探しやすくて便利です。

いわゆる「タグ」のようなものをついでに付けておくイメージです。

 

 

ToDoリスト

さて最後は、ToDoリストです。

だいたいの方が、多かれ少なかれ、ToDoリストを作っているでしょう。

 

作業する必要のある情報は、ToDoリストへ書き込んでおきます。

 

人によっては、「紙資料を机の上に置いておき、目につきやすくすることで、やり漏らしがないようにする」という方法をとる方もいます。

そういう方は、机の上に書類が山積みになって、作業効率が悪くなったり、結局やり漏らしが発生したりすることも散見されます。

 

「◯◯をやる」という情報は、あくまでもToDoリストに落とし込みます。

その作業に必要な情報・書類は、アーカイブやクリアフォルダに分けておいておきます。必要な時に、取り出せればいいのです。

 

「◯◯をやる」というタスクは、すべて一つのToDoリストに集約しておくことで、やり漏らしの発生を防ぐことができます。

 

ToDoリストは、紙に書く人、付箋紙に書く人、いろいろいます。

自分のやりやすいツールを使うのがいいですね。

 

私のおすすめは、Excelです。

なぜなら、いくらでも追記できるし、編集できるし、優先順位で整理しやすいからです。

 

(特に私は、TaskChuteというタスク管理のために開発されたExcelツールを愛用しているのですが、それはまた別の記事で書くことにします)

 

 

ここではあまり詳述しませんが、ToDoリストはいくつか分類したほうが使い勝手がいいです。

メインリスト

「今日やることだけ」をピックアップしたリストです。

 

スタンバイリスト

「いつかやりたいことだけ」をピックアップしたリストです。

メインリストへ掲載される日を、スタンバイしています。

3〜4段階の優先順位をつけておくとグッドです。

 

返事待ちリスト

相手に投げかけて、そのリアクションを待っているリストです。

リアクションがあって、はじめてもう一歩進められることがあります。

 

ルーティンリスト

同じことを繰り返す行うタスクです。

毎日、毎週、毎月、毎年など、繰り返しのスパンには、バリエーションがあります。

毎日の業務の軸になるリストです。

 

 

この4つに分類しておくと、かなり使いやすいToDoリストになります。

 

 

役割が助ける行動力

このように、<集める>フェーズで集められた情報・資料は、<整理する>フェーズで適切な箱(役割)へ振り分けられていきます。

 

役割というのは、行動の基準でもあります。

立ち居振る舞いが定められています。

 

箱(役割)に収まっていることで、

「次はどうするか」が分かりやすくなるんですね。

 

集めるフェーズの「集める場所」5選

以前、タスク管理には、3つのフェーズがあることを説明いたしました。

 

shiningspringstyle.hatenablog.jp

 

①集める

②整理する

③実行する

 

の3つです。

 

 

今回は、「①集める」のフェーズを細かく見ていきたいと思います。

 

 

集めるフェーズとは

「集める」フェーズでは、いろいろな場所に散らばっている仕事上の資料を、特定のところに集めていきます。

 

ポイントとしては、

×「集めながら、作業する」ではなく、

○「集めるだけ」にする、

ということです。

 

集めることで、仕事の全体を把握することができます。

逆を言えば、集めきれないと、仕事が漏れてしまうということです。

集めながら作業をすると、どうしても時間が足りなくなって集めきれず、漏れが発生してしまうのですね。

 

だから、まずは集める=全体を把握する、ということに集中するのです。

 

 

集める場所

では、集める場所はどこなのか、いくつかご紹介いたします。

 

書類トレイ

公務員は、とても書類の多い職業です。

あっちこっちから書類が持ち込まれます。

 

おそらく、誰かに持ち込まれた書類から、

処理途中の書類、目を通す必要のない書類、

さまざまな状態の書類に囲まれているはずです。

 

さまざまな状態の書類が、場所が定まらずに置いてあるのは、

仕事に混乱をもたらす原因です。

 

この集めるフェーズでは、

どんな状態の書類でもいいから、

一つの書類トレイにぜんぶ集めるというステップを踏みます。

 

「いったん一箇所に集めてから、その次に分類する」というのは、

実は、お部屋の片付けでも有効な手段です。

 

さまざまな書類を一つの書類トレイに入れてしまうと、

「どの書類が入っているか、分からなくなってしまう」

「大事な書類が、埋もれてしまう」

などの心配が出てくるかもしれません。

でも大丈夫です。次のステップで「整理する」をやりますから。

 

このステップで恐れるのは「漏れがある」ということだけです。

漏れがないことによる精神的な安心感、仕事への信頼感は、絶大な効果があると余っています。

漏れがないように、すべての書類を書類トレイに集めます。

その後に、整理をしていきます。

 

さあ、書類は、いったん、一つの書類トレイに集めてみましょう。

 

 

ノートfromデスク周り

仕事に必要な情報は、書類という形だけではありません。

同僚から言われたこと、電話で受けたこと、考えたいこと、

そのような形の情報もあります。

書類がある程度形の整った情報だとすれば、

ノートで扱いたいのは、断片的な情報です。

 

机の周りには、たくさんのメモ用紙や付箋紙が貼ってありませんか?

それらは、1冊のノートに貼り付けます。

先ほどの「書類トレイ」と似たイメージです。

断片的な情報が、すべて1冊のノートに集まる感じです。

 

ノートは、2冊3冊と使い分けることはしません。

1冊のノートに特定します。

1冊にするからこそ、漏れがなく断片的な情報を集められるのです。

 

相談を受けたら、このノートに書く。

電話を受けたら、このノートに書く。

メモをもらったら、このノートに貼る。

付箋紙を貼られたら、このノートに貼る。

断片的な情報を、1冊のノートに集めます。

 

もちろん、多種多様な情報がノートに集まってきますので、

次のステップで整理していきます。

 

集めるフェーズでは、整理することは考えません。

漏れがないように集めることが、最も重要な視点です。

 

 

収集箱フォルダ @パソコンのデスクトップ

「デスクトップ」と言えば、机(デスク)の上(トップ)ですよね。

でもこれだけパソコンが普及してきていると、

デスクトップ=パソコン画面

という意味で使われるのが当たり前になっています。

 

そのイメージ通りに、

パソコン画面は、机の上と同じ「作業スペース」なのです。

 

となれば、机の書類に「書類トレイ」が必要だったように、

パソコンにもトレイが必要です。

ここでは、「収集箱フォルダ」と呼びます。

 

なにも特別なものではなく、「収集箱」と名付けたフォルダを一つ、

デスクトップ画面に作るだけです。

机における「書類トレイ」と同じ役割です。

 

パソコンのデスクトップ画面には、

たくさんの情報が溢れている可能性があります。

Ward文書、Excelデータ、PDFデータ、写真画像、ショートカットなど。

 

それらをどうすればいいかというと、もうお分かりかと思いますが、

収集箱フォルダにすべて移動して入れていきます。

 

そうするとどうなるかというと、

デスクトップ画面がからっぽになります。

収集箱フォルダだけが残ると思います。

 

これだけで、パソコンにおける集めるフェーズは終わりです。

簡単ですよね。

あとは、これからも出てくる未処理のデータなども、

とにかく最初は、収集箱フォルダに入れていくだけです。

 

整理するのは、次のステップです。

とにかく集めるフェーズでは、漏れのないように集めることだけが大事です。

 

 

受信箱  @Eメール

情報が散らばりやすい場所といえば、Eメールも代表的な場所です。

 

公務員は、自分の部署のメールだけでなく、庶務・総務からのメールも頻繁に届きます。大事なメールだけでなく、一応全員に送られたようなメールもあります。

 

Eメールは、何も設定しなくても「受信箱」のようなフォルダがあると思います。

受け取ったメールは、だいたいそこに入りますね。

 

問題は、大事なメールとそうでないメール、作業依頼のあるメールと作業済みのメール、とりあえず取っておいてあとで参照したいメールと捨ててもいいメールなどが、「受信箱」というフォルダの中で、ごちゃまぜになっているという事です。

 

Eメールの場合は、すでに初期設定として「受信箱」があるので、

受信箱ではないフォルダを設定する必要があります。

受信箱ではないフォルダがあることで、やっと本来の受信箱の役割が生きてくるのです。

 

この記事では、集めるフェーズを書きたいので、受信箱ではないフォルダの設定については、また別の記事に譲ります。

とりあえず、Eメールでは「受信箱」がある。

そこに、漏れなくメールが集まっている。

ということをご確認ください。

 

 

ノート from頭の中

集めるフェーズの最後に、意外なものに触れておきましょう。

それは、「頭の中」です。

 

紙の書類は目に見えます。

WordもPDFも、Eメールも目に見えます。

だから、気になりますし、集めることができます。

 

でも、もっとも散らかっていると言ってよいのが頭の中。

しかも、目に見えないので、やっかいです。

 

人間の脳はとても柔軟で、いろいろな刺激をキャッチしては、反応しているし、判断しています。

そうやって生き延びてきた生き物なのです。

 

その長所が、公務員職場では、デメリットになることもあります。

多くの書類、メール、電話、市民対応、脳が自動で判断するには、あまりにも多すぎる情報量なのです。

だから、頭の中が整理されず、常に何かが引っかかって、気になっていることになります。

 

公務員は、職場にいるだけで、勝手にモヤモヤしてしまう職種と言えるでしょう。

 

僕は、「頭がモヤモヤしている状態」がとても苦手です。

というか、嫌いです。

モヤモヤはイライラになりやすく、人間関係を悪くしてしまうことがあります。

また、新しい仕事を受けたくない気持ちになってしまいます。

いい仕事をするためには、モヤモヤ状態は避けたいんですよね。

 

では、どうすればよいかというと、頭の中のモヤモヤを「一つの場所にまとめる」という作業をすることになります。

具体的な行動としては、「モヤモヤしていることを、ノートに書き出す」ということです。

それが、「集める」というフェーズの作業です。

 

ノートに書き出す時間は、本当は30分とってもいいのですが、忙しい中なので、15分くらいはとりましょう。

頭の隅っこにあるものも書き出すほど、スッキリするし、漏れがなくなります。

 

書き出す際には、分類を意識する必要はありません。仕事かプライベートかすら、分ける必要はありません。

それでも大丈夫です。あとで、ちゃんと整理する時間をとってありますから。

それよりも今は、漏れがないようにノートに集めることが大事です。

 

 

この記事(集めるフェーズ)のまとめ

散らばっている資料は、なんのためにあるのか分からず、無駄に気になってしまったり、うっかり忘れてしまったりします。

いらないなら、いらない。

使うなら、使う。

保存するなら、保存する。

そう決めておきたいものです。

 

でもその前に、漏れなく集められていることが大事です。

 

書類トレイ、ノートfromデスク周り、収集箱フォルダ、受信箱@Eメール、ノートfrom頭の中・・・そのような、特定の場所に、資料を集めていきましょう。

マニュアル作りに苦戦してます

取扱説明書のイラスト


僕は今、一つの事業を任されています。

経済的な生活困窮者を、支援するための事業です。

 

事業の現場運営は、事業者に委託しているので、

事業者と毎月話し合いを重ねながら、

よりよい支援ができるようにしています。

 

 

この事業を担当しながらモヤモヤしているのが、

ちゃんとしたマニュアルがない

ということです。

 

 

僕の前の職員が担当している時に、

この事業が始まりました。

僕で2代目です。

 

まあ、分かりますよ。

立ち上げ作業に追われに追われ、

とりあえずスタートを切ることで精いっぱいだったでしょう。

 

個人的には、それで充分かなと思ってしまいます。

 

でも、僕が担当を受け継いだ時に、

マニュアルがないというのは、とても不安定なものでした。

 

2代目の役割としては、

継続性を高めるために、マニュアルを作る

というのが、使命でしょう。

うむ!

 

2〜3年で異動する公務員職場。

マニュアル作りは、時間がかかるし、後回しにされがちな作業。

そこにあえてチャレンジします。

毎週金曜日に、8週間先までの予定を確認する

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仕事に振り回されず、マイペースをつかみながら仕事を進めるには、

先を見通しながら進めることが大事です。

 

僕が慌てずに見通しを持ちながら仕事するには、

2ヶ月くらいは先を見通すと、

けっこう安心できるな、と思っています。

 

 

2ヶ月先というと、

感覚としてはだいぶ先のことですよね。

 

だから、毎日、2ヶ月先までの予定を確認することはしていません。

それはちょっとしんどい(笑)

 

 

 

僕は、毎週金曜日に、

2ヶ月先の予定までを確認するということにしています。

正確に言うと、8週間先まで、です。

 

2カ月分と想像すると、けっこうしんどい気がすると思いますが、

毎週、確認するのですから、

手前の7週間はすでに前週に確認済みの期間です。

 

だから、毎週、8週間目の1週間が付け加わるイメージです。

 

 

「気がついたら、〆切がきていた」

という状態は、仕事に振り回されている状態なので、

2ヶ月(8週間)先くらいは、見通してみましょう。

マイペースな仕事で精神的に楽になる

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現在の職場は、仕事量がとても多いです。

残業もそれなりにあります。

 

直近の職場の中では、

もっとも多いのではないでしょうか。

 

それでも精神的に一番楽なように、

感じています。

 

それは、

マイペースで仕事の組み立てがしやすいからです。

 

 

これまでの職場では、

突発事案が発生するのが当たり前の職場でした。

流血騒ぎになる可能性もあったし、

時には命を落とす危険すらありました。

(消防署ではありませんが)

 

そういう意味では、

突発的な事案が起こった際には、

延々と仕事が続く感じでした。

 

現在の職場は、

元々の仕事は多いですが、

ペースメイクはしやすいのです。

 

 

ペースメイクができる

というのは、しあわせな仕事環境として、

最重要と言っても過言ではありません。

 

個人によって気力・体力には差があって、

家庭にも事情があって、

最適なペースは、自分だけのものだからです。

 

 

仕事量が少なくても、突発的な事案が多い部署か。

仕事量が多くても、ルーティンな事案が多い部署か。

僕の場合は、マイペースを作りやすい、

後者の方が幸せ感が強いみたいです。

 

自分だけのリズム、

自分だけのペースを見つけて、

仕事を組み立ててみましょう。